不妊の原因の1つ。高プロラクチン血症について
こんにちは、鍼灸師の林です。
今日は不妊の原因にもなる、高プロラクチン血症についてご紹介していきます。
プロラクチンとは・・・?
出産後の身体のためのホルモンです。母乳を作るために乳腺を発達させる、育児がしやすいように子宮収縮させる、という働きがあります。また、出産後のお母さんは母乳を出したり赤ちゃんの世話をしたりと大忙し。身体にこれ以上の負担をかけないようにするため、すぐに妊娠しないよう排卵を抑制させる働きもあります。またプロラクチンは黄体に作用することでプロゲステロンという妊娠を維持するためのホルモンを分泌させる働きもあります。(プロラクチンは子宮内膜という受精卵が過ごしやすいふかふかお布団を子宮内に作ってくれます♪)
高プロラクチン血症とは・・・?どんな症状が出るの・・・?
プロラクチンの血中濃度が高い疾患です。妊娠していない状態で血液検査をして、プロラクチンの血中濃度が30ng/ml※を超えると高プロラクチン血症と診断されます。
※正常値の場合
妊娠していない女性・・・3~30ng/ml
妊娠中の女性・・・30~209ng/ml
閉経した女性・・・2~20ng/ml
プロラクチンが身体の中に多く存在している、ということはプロラクチンの作用が強く出過ぎてしまう!と言うことです。
なので、乳頭が痛くなる、胸が張ってくる、妊娠していないのに母乳が出るといった症状が現れます。また、排卵を抑制する作用があるので、無月経や無排卵になることがあります。高温期と低温期の移行も難しくなってくるため基礎体温のグラフも平坦なものになってきてしまいます。女性だけの病気、と思われがちですが男性にも高プロラクチン血症は起こります。男性の場合は乳汁(母乳の別の言い方。)が出たり、性欲が減退といった症状が現れます。
原因は一体何・・・?
ピルや胃潰瘍、抗うつ剤、降圧剤などを長期的服用することでホルモンバランスが乱れてしまい高プロラクチン血症となってしまう場合があります。
脳の下垂体という所に腫瘍が出来たために高プロラクチン血症となることもあります。この腫瘍が原因の場合は頭痛や吐き気、視野が狭くなる、視力異常が起こることもあります。
この2つのような明確な原因が無いけれど、プロラクチンが多いという方はストレスが原因なのではないか・・・?と考えられています。ストレスは自律神経のバランスを崩してしまうので、あらゆる不調の原因となってしまいます。私達の身体は自律神経(交感神経と副交感神経)により調節されていて、この自律神経が乱れることでホルモンバランスが崩れてしまいます。
そのことによって、プロラクチンの分泌にも影響を及ぼすことでプロラクチン血症になる場合があります。また、高プロラクチン血症は体質によるものもあり、普段は正常値だけれど夜間やストレスが溜まったとき、黄体期の時期だけプロラクチンの値が高くなって高プロラクチンになる、ということもあります。
高プロラクチン血症の方は一度毎日の生活を見直してみませんか?ストレスを取り除くために、リラックスをしたり気持ちをリフレッシュできるようなものを見つけていきましょう♪